コンテンツマーケティング戦略を強化する『カスタマージャーニー』活用方法
2017/06/19
カスタマージャーニーという言葉をご存知でしょうか。
顧客が製品やサービスを認知し、さまざまな接点を経て関心を持ち、購入に至るまでの一連のプロセスを旅(ジャーニー)に例えたものです。
カスタマージャーニーは購買までの検討時期(リードタイム)が長く、段階的な接点を持つBtoBビジネスにおいてより大きな力を発揮します。
コンテンツマーケティングの戦略を強化するためにも、詳しく見ていきましょう。
■コンテンツ設計には、カスタマージャーニーの考えが必要不可欠
コンテンツを作成して発信する時には、常に受け手である顧客や消費者のことを意識しておく必要があります。
コンテンツマーケティングを行う時には、カスタマージャーニーマップを作成してみましょう。
潜在顧客との最初の接点から検討段階を経た購買行動、そしてその後の製品体験といった「すべての経験を可視化」したものを示します。
顧客が自社の製品やサービスに対して、考えていることや期待していること、不安や疑問、憤りなど全ての想いを洗い出していきます。
洗い出された1つ1つの情報に対して、ニーズに合ったコンテンツを作ることができれば、これに勝るマーケティング手法はありません。
質の高いカスタマージャーニーマップを作成することは、マーケティングや営業活動に役立つだけではなく、顧客関係管理(CRM)に至るまで経営方針を決めることにも役立ちます。
■初めから高い目標を設定し過ぎない!運用しながらブラッシュアップをしていく
メリットの多いカスタマージャーニーマップではあるものの、実際に取り組む際には注意も必要です。
まずは何と言っても、作成するまでに労力と手間がかかります。
基本的な考えとして、完璧なカスタマージャーニーマップを作成することは難しいと心得ておきましょう。
様々なデータを収集したり、社内で議論を重ねてマップを作成したとしても、実際の顧客は想定通りに行動はしてくれないものです。
初めから完璧さを求めてしまうと、思うように効果が実感できずに、いつの間にか頓挫してしまう原因を作ってしまいます。
コンテンツマーケティングを実践していくためには、1つずつのコンテンツをどう作り、どのような手法で拡散していくかといった運用面の視点を持つことが大切になります。
ですので、最初の段階では仮説ベースの戦略にもとづいてスタートし、運用をしながら戦略の精度を高めていくといった手法が成功させるポイントとなります。
地道にコンテンツを蓄積し、顧客の行動をある程度把握してから、カスタマージャーニーマップの作成に取り組むほうがいいでしょう。
■カスタマージャーニーマップ作成のポイント
顧客が最終的に購買にまで至る一連の流れは、
無関心→認知・興味関心→情報収集→比較・検討→購入可否の判断→継続・有償利用
となります。
これらのどの段階に顧客がいるのかを見定めて、アプローチをしていくことが大切です。
コンテンツマーケティングでは、興味関心の段階ではビジネスブログを作成し、情報収集や比較といった段階ではメールマガジンやサイトを充実させることが有効でしょう。
実際に購入を決める段階では、電話やセミナーなどでより近い距離で顧客と接していきます。
そして契約に至った後は、手厚くサポートをしていくなどして、継続して利用してもらえる努力をしてみましょう。
顧客の行動を理解するために重要な点は、顧客の行動パターンに寄り添っていく視点を持つことです。
思うように販売戦略が機能しないのは、企業側が一方的な行動を取っているからかもしれません。
顧客の求める情報を1つ1つ丁寧に汲み上げていく地道な作業こそ、成功へのカギとなります。