ちょっとした走り書きのメモからでも説得力のある提案書を作成するテクニック
2017/04/21
電車に乗っている時、カフェでコーヒーを飲んでいる時、夜に家でのんびりしている時、そういった“ふとした瞬間”にアイデアが思いつくことってありますよね。
人間の脳はリラックスしている時がもっともIQが高いと言われていますので、
気を張っている仕事中の時間では思いつかないようなことがパッと浮かぶのは自然なことだと言えます。
たとえば、
ふと思いついた良さそうなアイデアをメモに残す。
それを提案したら大きな反響をもらえた。
ちょっとした走り書き程度のメモからでも、
思ってもみないようなビックアイデアが生まれる場合があるのです。
あなたも普段の生活の中で、きっとたくさんのアイデアが浮かんでいると思います。
それをメモに残したりしていますか?
もし、そういったアイデアメモがあるとしたら、今からお伝えすることはきっと役に立つはずです。
ぜひ最後までお読みいただきたいと思います。
■アイデアを形にする方法
せっかく思い浮かんだアイデアですから、できれば形にしてみたいと思いますよね。
そして、それを提案書にしたい場合にはどうすればよいのでしょうか。
あなたならどうしますか?
メモの内容を整理してまとめようとするでしょうか。
それともアイデアをさらに膨らましていくでしょうか。
もちろんそれは大事なステップですね。
思いついたアイデアをさらに膨らませて、
そしてアイデアを整理してまとめていく。
必要だと思います。
しかし、この時に注意しなくてはいけないポイントがあります。
それは「リアリティを持たせる」ということです。
説得力を持った提案書にするためには必ず“現実味”が必要ということです。
思いつきで浮かんできたものというのはナチュラルな分、本質を突いている場合が多いと言えます。
しかし、そのままでは抽象度が高くて現実味は帯びてはいません。
提案書として相手に伝えるには、ある程度具体的な形で実際に具現化できる可能性として伝えなければならないので、「現実」という要素が必須なのです。
どうしても概念だけでは説得力に欠けてしまうわけですね。
そこで、アイデアにリアリティを持たせるためには、まずアイデアを具体的に分解していく必要があります。
情報というものは分解するだけでも具体化していき現実味を帯びてきます。
■「分解≒具体化≒現実化」
分解が現実化するというのは、
「分解≒具体化≒現実化」
このようなイメージで捉えてください。
では、具体的にどのように分解すればいいのかをお伝えしていきましょう。
物事を具体化させる代表的な方法としては「5W1H」が有名ですね。
「なぜ」「何を」「いつ」「どこで」「誰に」「どうやって」というそれぞれの要素に分解していく方法です。
情報の分解整理にとって5W1Hは本当に便利な方法ですので、ここでも5W1Hを使った分解方法をお伝えします。
ステップとしては、まずアイデアをさらに膨らませていきます。
メモのアイデアを膨らませていく。
たとえばですが、あなたが思いついたアイデアが、仮に「リラクゼーション店に集客の支援をお手伝いするための提案」だったとしましょう。
『型にハマらないお店ごとに違うオーダーメイドの集客方法の提供』
そんなようなアイデアを走り書きでメモしていたとします。
そして、そのアイデアをどんどん膨らませていくわけです。
業界ではまだまだ新鮮で目を向けられていない可能性もたくさんあるということです。
- オンライン、オフラインどちらの集客が向いているか
- スタッフの人柄をメインに打ち出すか
- お店のサービスをメインにするか
- キャンペーンをするとしたらどんなイベントができるか
- 使える広告費やお店のカラーにそった媒体は何がいいのか
- SNS、フリーペーパー、ポータルサイト、集客の窓口はどこが適しているのか
- 新たなサービスを打ち出して話題を集めてみてはどうだろうか
- 自分の会社がどこまで柔軟に対応できるのか
- コストと労力的に見合うものなのか
- 「お店に寄り添う二人三脚の集客支援」といったコンセプトはどうだろうか
- 型にこだわらないオーダーメイドなサポートを提供するには何が必要になるのか
- 「集客にあえぐ個人店を救済したい」という気持ちを一番に伝えたい
…等、思いつくままに膨らませていきます。
広がっていけばいくほどアイデアの可能性が高まります。
そして、次のステップが分解、具体化になります。
5W1Hを使って分解と具体化を行う。
膨らませたアイデアを5W1Hに従ってどんどん分解していきます。
この時の方法は箇条書きでもマインドマップのようなやり方でも構いませんので自由に行ってください。
細かく分解すればするほど具体的になっていきますので、それぞれの要素に振り分けていきます。
【なぜ】WHY
「なぜ集客が大事なのか」
- 集客できないビジネスは将来的に先細りになってしまう
- 人が集まれば自然と口コミが生まれるようになる
- 関係を築きファンを増やすにも見込み客の増加は欠かせない
「なぜみんな集客ができないのか」
- 顧客獲得単価の増加
- ライバル店の増加
- 独自性がないから?
【何を】WHAT
「何を集客の目玉にするのか」
- 季節限定の新サービスを設定してアピールする
- 期間限定で値引きしてみる
「何をメインにしたら見込み客が増えるのか」
- 店長の人柄にお客さんがつくのかな
- 他にはない独自のサービスを作れないかな
【いつ】WHEN
「いつ集客活動をしたらいいのか」
- 特に来客が落ち込みやすい2月と8月がいいかな
- ボーナス時期に合わせた方がいいのかな
- 記念日や誕生日といったイベントに合わせるのはどうか
【誰に】WHO
「ターゲットをどこに絞るのか」
- 50代の女性がいいのかな
- 70代の老後リタイアしているお年寄りがいいのかな
- 余裕をもって美容にお金を使える30代女性がいいのかな
【どこに】WHERE
「どこに広告を打つべきか」
- クリック広告がいいかな
- Facebook広告の方がターゲットを絞れるかな
- 地域のクーポン冊子がいいかな
- 地域のお店同士で相互紹介がいいのかな
【どうやって】HOW
「どうやって集客するのか」
- どうやって口コミを起こそうかな
- オンライン集客がいいのかな
- それともオフラインでポスティングがいいかな
「どうやってお店の魅力を伝えるか」
- ホームページをリニューアルするかな
- ブログで情報発信がいいかな
- 写真を生かした方がいいのかな
・・・等、簡単にざっと分解しただけでもこれだけあります。
このように走り書きだったものが、
説得力のある根拠を持った情報として成立するようになるわけですね。
そして最後に、この分解した情報を整理してまとめて提案書に落とし込んでいくわけです。
どんなに素晴らしいアイデアであっても、そのままの形では伝わりません。
概念や想いは伝わったとしても、実際にどうすることで、どのような未来を手に入れられるのかが伝わらない限り相手には響かないのです。
■まとめ
“情報にリアリティを持たせる”
そのためには、どれだけ分解できるかが重要なポイントです。
ふと思い浮んだアイデアは、ときに本当に素晴らしいものの可能性があります。
アイデアにリアリティを持たせるだけでただのメモが説得力を帯びた提案書に生まれ変わるのです。
「これ良いかも」と湧き出たアイデアをサッとメモに残し、後からどんどんと具現化していければ、きっとあなたのビジネス能力は一気に成長していくでしょう。
ぜひお役立てくださいね。