タイプ別!残念な社員がやる気を出す「魔法のヒトコト」
2017/02/06
業務態度に問題はないけれどちょっと残念な社員。
あなたの周りにはいませんか?
彼らには“悪気がない”のが共通点であり、できることなら成長して欲しいと考えるものでしょう。
そして、もしあなたが上司ならば、“上司としての監督責任”が問われてしまいますから、何とか対処したいところです。
今回は、どんな職場にもいるであろう3タイプの残念な社員について、それぞれ“やる気を出す”ための魔法のヒトコトをご紹介します。
■ミス多発型:叱責後は「次への期待」でフォロー
「やる気は十分にあるけれど、必ずどこかでミスをしてしまう」―これが新入社員なら仕方ない部分もありますが、すでに3年、5年と働いている社員であれば問題です。
おそらく、それまでは上司も「まだ新人だし、叱らずにどんどん経験を積ませよう」としたのでしょうが、それがアダになっていることも想像できます。
ここで考えたいのは、「いま本人を叱責して、その後は良い方向へ変化できるか」ということ。
もし変化が期待できそうであれば、悪いことは悪いと指摘し、叱責するべきです。
それで本人が反発や不満を持つことになるかも知れませんが、叱責する際に「あなたが年長者になった時に、困ることになる」ということも教えてあげるべきでしょう。
また、理詰めで追い込まないように配慮することも大切です。
さらに、叱責した後は
「次こそ挽回を」と期待を感じさせる言葉でフォロー
これによって次の目標が明確になり、明日への希望をもつことができます。
これでより注意深く行動できるように成長すれば大成功ですよね。もし、以降もミスが続く場合は、叱責したミスを記録しておき、
「何が悪いのか」ということを一緒に考えてあげる
というアクションも必要になってきます。
■自信喪失型:「ありがとう」と感謝を口にする
用意周到なほど準備をして臨み、結果として一定の成功があっても「自信が持てない」タイプの社員もいます。
これはネガティブに物事を考えるクセがある、褒められた経験が少ないといった従来からの資質に原因がありそうですが、原因を追求したところで解決を図ることは難しいでしょう。
こうしたタイプは、「ありがとう」と感謝を表わすヒトコトが効果的です。
どんな人でも、成功に対して「ありがとう」という言葉が返ってくれば、少なくとも失敗したとは思わないでしょう。
さらに、上司であれば喜んでもらえている実感にもつながりますし、感謝の言葉は存在感の肯定とも捉えられます。
あまり感情を表出さない人もいますが、心中では喜んでいるはずなので、こちらも自信をもって褒めましょう。
さらに言葉を加えるのであれば、
「ここが良かった/悪かった」と具体的な話をするべき
です。
うまくいけば、次の機会にもう一歩成長した姿が見られるかも知れません。
■無気力型:ポジション伝え「君が必要」と認識を
最近の20代に増えているのが、このタイプです。
与えられた仕事をきちんとこなし、一定の結果を出しますが、やる気を表に出すことはありません。
これだけだと問題はなさそうですが、いざ仕事を抱えるようになると
「他の社員と連携して取り組む」
「チームでプロジェクトを進行させる」
といったときに、協調性の面で懸念する材料となってしまいます。
このタイプは、
①仕事自体に興味がなく、無気力
②仕事に対する想いは強いが、あえて無気力で過ごしている
という2タイプが存在します。
後者については、仕事のやり方を理解し、コミュニケーションを取るまでの間柄になれば、能力も見えてくるので心配はありません。
その上で、かけるヒトコトは
「君が得意とする○○という能力を生かして、一緒にやろう」
というものです。
数年前にドラッガー関連の本が流行しましたが、そこで取り上げられた要素の一つが「役割の明確化」です。
表面上の気力がどうであれ、会社は必要な人材を採用している訳ですから、それをきちんと伝えることが大切です。
「目標達成のために、自分が必要とされている」という使命とポジショニングが見えれば、仕事に対する姿勢も大きく変わるかも知れません。
大事なことは、「万人に通じる魔法のヒトコトは存在しない」ということ。
上司と部下、会社の同僚という形式にこだわらず、一人の人間として人の心を動かすという気持ちで接することが成否を分けるといえるでしょう。