部下育成で大事なこと
2017/01/30
■部下育成の難しさ
現場を束ねる立場に立つと業績を伸ばす結果を出すだけでなく人材を育成する役割も担うことになります。
この部下育成は現代ビジネスにおいてますます重要性を高めている一方、難しくなっている面もあります。
どの企業でもコストを抑えるため人材育成に時間とお金をかけなくなっています。
そのため管理職は現場での仕事を通して部下育成を行っていかなければなりません。
本来研修などで身につけているはずの基本的な知識やノウハウも現場でいちから教えなければならないケースも多く、負担が増しているともいえます。
一方、あまり厳しく接すると離職してしまうリスクも増えています。
ひと昔前のように上司が頭ごなしにあれこれと指示する環境が認められる環境ではありませんし、現代ビジネスで求められる企画力や提案力といったスキルは頭ごなしの育成で身につけることは困難です。
部下の自発性を高めながら育成を行っていく必要もあるのです。
■人材の育成は価値観の押しつけではない
そんな難しい部下育成のポイントはまず自分の価値観を押しつけないようにすることです。
「これくらいできて当たり前」「自分が若い頃にはもっと苦労していた」などと自分の立場で叱ってしまうケースも見られますが、これは厳禁です。
ひとりひとり性格が異なり、得て不得手がある。
そして飲み込みが早い部下もいれば少々遅い部下もいます。
難しいのは飲み込みが早いからといって伸びるとは限らず、逆に飲み込みが遅い部下が基本を身につけた後に一気に伸びるというケースも少なくないことです。
ですから自分の価値観を押しつけないだけでなく、自分の価値観で早々に部下の能力を決め付けたりしないことも大事です。
■育成の基本
部下育成に関しては、ほめ方と叱り方を使い分けることが重要です。
とくに叱り方は先述した価値観の押しつけとも深く関わってきます。
自分が指示したことをできなかったからといって問答無用で叱りつけるのではなく、理由をしっかりと告げたうえで叱ることが大前提です。
そのためにも決して感情的にならず、部下の行動が会社や現場にどう不利益をもたらしたかを客観的な立場で理解させながら叱る、
説得にも似た形
が求められます。
また相手の人格・尊厳を尊重すること。
ほめる際には結果だけでなく、部下の人格を認めるようなほめ方をすること、叱るときには逆にやったことだけを叱り、人格を否定するようなことは言わない。
これも部下を育てていくうえでの大原則です。