リピート率を向上させる3つの要素
2016/11/08
■バイヤーズリモースとは
「バイヤーズリモース」という人間の心理をご存じでしょうか。
人は商品を購入した際に、どんなに厳選して購入した場合でも、必ず、その商品の購入が正しい選択であったのかについて疑問や後悔を抱くと言われています。
もっといい商品が他にあったのではないか、同じ商品ならもっと安く買えたのではないかという思いを抱くのです。
これが「バイヤーズリモース」です。(ちなみにリモースは「深い後悔を意味します。」)
■バイヤーズリモースを最低限にしなければいけない理由
人は購入時には高い幸福感を感じますが、購入した直後から何もなくてもこのバイヤーズリモースが現れ、
もし、折しも、購入した直後に新シリーズ発売のため自分が買ったものと同じ商品が大幅に値下げされたなど、
自分の選択が間違っていたと感じるネガティブ情報によって、後悔はますます強化されます。
こうなれば当然、リピーターにはなってもらえません。
よって、このバイヤーズリモースを最小限に抑えるということがリピーターをつくる際のポイントだとも言えるのです。
■バイヤーズリモースを最低限にしなければいけない理由
では、具体的にどのような対策をすればよいのでしょうか。
キーワードは3つ。
1)商品、2)コミュニケーション、3)特別感です。
- 後悔させない商品
どんなに質の良いものでも、バイヤーズリモースはついてきます。
多様な選択肢があった中から厳選しても、選択肢が多ければ多いほど余計に他の商品にしておけばよかったのではないかと後悔をします。
ですから、商品そのものの質に問題がある、期待外れであったというようなことは論外です。
商品の質、お客様の期待に沿った機能、効能を持つ商品を提供するということがリピーターづくりの前提条件であり、絶対条件です。
- 後悔させないコミュニケーション
お客様とのコミュニケーションは、購入前・購入時・購入後と大きく3つのフレーズに分かれます。
購買行動を引き起こすには当然、購入前、購入時には、お客様のニーズに合った商品を提供するための情報収集と情報提供のためのコミュニケーションを行いますが、
リピーターづくりのためには、バイヤーズリモースを最小限に抑えるため、購入後のコミュニケーションをどう行うかを考えることも非常に大切です。
購入後にすぐに、商品の強みを再確認するメールやはがきを送ったり、商品を有効利用するためのアイディアや情報などを提供するのも一案です。
- 後悔を超える特別感
人は特別扱いが大好きです。
お客様に「特別扱い」をされていると感じてもらうことは、非常に大切です。
初めてお買い上げいただいたお客様に「2回目割引」を行い、3回目以降も継続的な割引や新商品、新サービスの優待、優遇制度を設けるなど。
もちろん、ブランドイメージの問題もありますので、値引きをすればいいというものでもありません。
要は、お客様の購入履歴、好み、関心、趣味など、初回購入の際に得られた情報は、きちんとこちらで把握させてもらっています、というメッセージが伝われば、値引きがなくても2度目、3度目の商品購入、サービス購入につながります。
■まとめ
購買活動ではありませんが…、新妻も結婚してすぐに、この人と結婚すべきではなかったのではないかしら…
と後悔するのかもしれません。
新郎は、自分のいろんな面での質の高さをアピールし続け、積極的にコミュニケーションを取り、
「君は僕のすべてなんだ」
と特別感を積極的に感じてもらう努力をしないと、新妻のリモースは深くなっていくのかもしれません。
商品、コミュニケーション、特別感。
ビジネスだけではなく、安定的な人間関係構築、維持のために念頭におくべき3要素なのかもしれません。