なぜ出来るビジネスパーソンはたくさん本を読むのか?
2017/03/15
Microsoftを創業したビル・ゲイツ氏、最近ではアメリカ大統領・トランプ氏との交友が話題になっているソフトバンク創業者の孫正義氏など、世界には「読書」を趣味に挙げるトップリーダーが多数存在します。
また、そこまで有名でなくとも、いわゆるデキるビジネスパーソンの多くに「たくさんの本を読んでいる」という共通点があります。
そもそも読書をする時間さえないようなイメージがあるビジネスマンが、なぜ読書を重視するのでしょうか。
その理由について、2人の哲学者が残した格言をもとに考えることにしましょう。
■考え、行動する基本こそ読書
「読書は学問の術なり、学問は事をなすの術なり」(『学問のすゝめ』より)
日本を代表する偉人・福沢諭吉が表わしたこの格言は、事をなす術、つまり何かの目的に向けて考え、行動する基本こそ読書であると読み解くことができます。
現代は「知識を学ぶ=学校」というイメージがありますが、そもそも学びの原点は「書物を読んで知識を得る」ところにあり、読書がすべての基本としても過言ではないでしょう。
デキるビジネスパーソンは、天性の才能に恵まれているというよりも、
これまでの努力によって他より秀でた能力を得ている
といえます。
その努力こそ経験や学びであり、それらで得た知識です。
そうした意味で、たとえ経験や学びの機会が少なくとも、読書によって知識を得るということが極めて重要なのです。
■本を読むことは、人と話すことと同等の学びが
「良い本を読むことは、過去の優れた人達と会って話をするようなものである」(趣旨)
これは、17世紀に合理主義を打ち立てた哲学者・デカルトの言葉です。
そもそも人は人によって成長していくもので、他人との会話や行動から気づきや学びを得ます。
デカルトの言葉は、こうした人との出会いと同様の学びが、本を読むことから得られるというものです。
たとえば、普段何気なく読んでいる本から、これまで自分が会った事もない人の教えを学ぶということがあるでしょう。
またフィクションであっても、架空の登場人物が語る一言に心を打たれたり、深い感動をすることもあります。
そういった経験を多く重ねるほど、価値的な生き方をし、人間的な深みが増すというものです。
先に引用したジョンロックの名言とともに、デキるビジネスパーソンには欠かせない要件といえるでしょう。
■精読より多読、スキマ時間の読書習慣を
普段からよく読書をしているビジネスパーソンには、
「精読より多読をする」
「スキマ時間に読書の習慣がある」
という共通したスタイルが見られます。
前者については、最初の1ページ目から最後まで順に読むのではなく、特定の章や一部分の前後だけを読むというものです。
これは読む本の内容をある程度理解しておかなければ難しいですが、最近では本文の一部が引用されたニュースサイト、本の要約サイト、書評ブログなどを読む事で賄えるということもあります。
また、ビジネス書や実用書などは、目次から読むべき箇所をイメージすることも可能です。
後者については「毎朝5時に起きて1時間ほど読書する」「就寝前に30分だけ本を読む」と毎日時間を固定する方もいますが、多くは通勤や移動時間などのスキマ時間に読書をしています。
たとえ短い時間であっても、習慣化すればすぐに集中もでき、先を読みたくなる感覚から読書が進むということもあります。
みなさんも自分らしい読み方を身につけながら、たくさん本を読み、できるビジネスパーソンになっていただければと思います。