社長の役割とは
2016/12/22
「社長とは何か?」
と言われればほとんどの人が「会社で一番エラい人」と答えることでしょう。
では具体的にどのような仕事をしているのか、と言われてハッキリとした答えを出せる人は少ないのではないでしょうか?
■社長の仕事の範囲は?
企業、つまり組織のトップに立つのが社長です。
その意味では一番エラいというのは間違いないわけですが、問題なのは社長には
「何ができるか」「何をやるか」よりも「どこまでやるか」
にあります。
大げさな話その気になれば何でもできるわけです。
プロジェクトの発案からゴーサイン、社員の配属先の決定から転属、左遷まで。
実際中小企業では強力な権限を握っている社長も少なくありません。
しかしあまり社長がトップダウンですべて決めてしまう、あるいはすべてのことに介入するような環境は企業として決して望ましいものではありません。
社長の能力に依存してしまう部分がでてきますし、社長の決定ひとつで会社の浮沈が決まってしまう状況はリスクマネジメントの点からもよいこととはいません。
さらに人材育成の機会を奪うという点でもマイナスです。
その意味でも社長の役割とは
「やるべきこととやらないことの境界線をわきまえる」
ことともいえます。
■社長がやるべきこととは?
社長としてやるべきことは
まず会社がどういった方針で事業を推進していくのか、方向性を明確し、社員全員に理解させる点
にあります。
具体的なプロジェクトの企画・発案や事業の展開は各部署に委ねる場合でも方向性をしっかり定めていればそれにあった範囲内で企画が進められていきます。
この社長による方向性が曖昧だと行き当たりばったりな企画ばかりになったり、各部署が各々勝手に業務を進めていくことで連携が上手くいかなくなるといった問題が生じます。
さらに社長による方向性が曖昧だとブランドイメージの確立と商品のブランディングが難しくなります。
■最終的に責任を持つ
そしてもうひとつ社長の役割として大事なのは
最終的に責任を持つこと
です。
例えば適材適所、人材を適切な場所に配置し、もし問題が起こった場合でも現場だけの問題で片付けようとせず、必ず社長の責任のもとで解決を図ること。
それから「やめる決断」をすること。
もしプロジェクトがうまくいかなかった場合も現場に責任を押し付けるのではなく、社長が失敗を認め、自ら撤退の時期を見極めるようにします。
こうしたことができる社長に人はついていきますし、伸びていくものです。
そして自然と優秀な人材が集まり、社長が介入せずともよい仕事を進めていくことができるようになります。