クロージングでの「検討します」を突破する方法
2016/10/28
■いつ人は商品やサービスに必要性を感じるのか
その商品やサービスに強い必要性や価値を感じれば、たとえローンを組んででも購入します。
つまり、「検討します」と言われるということは、その商品やサービスをその値段で買うほどの必要性や価値が感じられないということです。
では、人はどういう時に「購入する必要性」を感じるのでしょうか。
結論から言うと、①「痛み」を感じそれを解消したいと渇望する時と、②「承認欲求」が満たされること確信した時だと言えます。
■人が必要性を感じる「痛み」「承認欲求」とは
極端な話、砂漠で水が切れ、喉が渇いて(=痛み)死にそうになっているところに水を売りに来られたら、きっと、「検討します」とは言わないはずです。
500mlの水に100万円払っても惜しくないと思うかもしれません。
そして、「承認欲求」。
簡単に言うと、「まわりの人から素敵と思われたい」、「みんなから特別な人を思われたい」という欲求を満たせると確信が持てた時、人は買うことを選択します。
高価な化粧品を買う、まだ使える家具も買い換える、すでに持っているけどまたバッグを買う。
こういった行動は、承認欲求を満たすための行動です。
以上を踏まえると、売り手が買い手に購入する必要性を感じさせ、「検討します」と言わせないためにやるべき準備が見えてきます。
■具体的な方法
まず、相手の「痛み」、「承認欲求」を正確に読み取ること。
相手の「痛み」や「承認欲求」を把握すればするほど、それに沿った商品やサービスの案内が提示できるので、当然、お客様は「検討します」と言う理由がなくなってきます。
そして、阻害要因のチェックと解決策の提示。
クロージングの前に、購入するにあたっての障壁になるものは何かを聞きだし、その障壁を低くしておくということが大切です。
価格が障壁になりそうであれば、値引きを用意する、ローンなどの有効な情報を案内する、特典をつける。
配送手続き等発生する事務手続きが面倒くさいことが障壁になりそうであれば、可能な範囲で売り手の方で代行することを宣言するなどです。
車は買いたいけど、駐車場が近くにないことが障壁になっているとわかれば、いい方法がないか相談にのり、解決策を提示することができたら、「検討します」となる可能性は非常に低いはずです。
人は誰しもこの承認欲求の延長で「特別扱い」が大好きですから、「私には特別にこんなことまでやってくれる」と思ってもらえれば、「検討します」はかなり避けられるはずです。
■まとめ
商品のよさを語る前に、買い手側の心を理解する。
そのためにまずはよく「聞く」(その前には「聞かせてもらえる」信頼関係作りは必須ですが)。
そして購入の際の障壁を取り払うための工夫と知恵と手間を惜しまずやる。
これが「検討します」突破のために必要なプロセスだと言えるでしょう。